貯蓄は三角、保険は四角という言葉があります。
貯蓄は少しずつお金を積み立てていくので、時間の経過をともにたまったお金は右肩上がりの三角形になります。
これに対して、保険は時間の経過と関係なく(待機期間のある商品もある)、加入した時から受け取れる金額が一定ですから四角形になります。
もしもの時に貯蓄が必要額まで貯まっていなかったら?
そのために四角形の生命保険や損害保険は必要なのです。
家族のために保険は必要だけど、どの保険に加入すればいいか分からない。
万が一のとき、「我が家の場合、いくら足りない?」ということを理解している人は少ないと思います。
保険の難しいところは、家族構成や加入している社会保険制度、資産状況などによって最適な保険が異なることにあります。
ひとつとして同じ家族はないのですから、どんな優れた保険商品でもすべての人に最適となることはありません。
万が一のとき、「公的保障からいくらもらえて、残された家族はいくらあれば生活できるのか?」、まずはこの2点を万が一の時のライフプランを作成して確認しましょう。
そして、足りない部分を埋めるために民間の生命保険などに加入します。
いくら足りないのか分からないまま、なんとなく保険に加入してしまうと無駄が生じやすくなってしまいます。
一家の大黒柱が亡くなった時や、障害が残った時などに、遺族や障害を持った人に国民年金・厚生年金から年金が支給されます。
医療には高額医療保険制度、介護には高額介護サービス費の支給があります。
公的保障は優れた制度ですが、すべてをカバーできて不自由なく生活できるほどの額ではありません。
働き方や収入によっても受給できる保障額は異なりますので、どの程度の保障なのか確認しておきましょう。
必要保障額とは、万が一の時に遺族が安心して暮らしていける金額のことを言います。
必要な金額は、家族構成・現在の収入・資産状況・子供の年齢などによって異なります。
保険金額をいくらにするか決めるために、必ず知っておかなければなりません。
必要保障額の基本的な計算の考え方は、遺された家族に必要となるお金(下記①~③)から、入ってくるお金(下記④)を引いて計算です。
①子供が独立するまでの遺族の生活費の目安
→現在の1ヵ月生活費×70%×12ヵ月×(22歳-子供の年齢)
②子供が独立した後の配偶者の生活費の目安
→現在の1ヵ月生活費×50%×12ヵ月×(平均寿命ー子供が独立時の配偶者の年齢)
③生活費以外で別途まとまって必要になる資金
→子供の教育資金、一時的な住居費用、葬儀費用など
④将来収入の見込額
→公的保障からの収入+給与等
(①+②+③)-④=必要保障額
必要保障額は、家族構成、収入、資産背景(住宅の購入など)が変わった場合などに見直しが必要です。
必要な時期に必要なだけ備えるように保険を活用することで、無駄のない保険加入ができます。
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