厚生年金

厚生年金保険の仕組み

公的年金の2階部分にあたる厚生年金は事業所単位で適用されます。

法人や国・地方公共団体、常時5人以上の従業員がいる個人事務所は適用事業所とされ、そこで働く70歳未満の人は、強制加入者となります。

 

パートタイマーなどであっても、正社員の3/4以上の労働時間、労働日数であれば、強制加入となります。

保険料は標準報酬月額という仮定的報酬を使用して計算されます。

 

報酬額を88,000円~620,000円までの31等級にわけて、保険料率18.3%(労使折半)をかけて保険料を算出します。

賞与も同じ料率で計算され、1回につき1,500,000円が上限で、1,000円未満切り捨てとなります。

 

老齢基礎年金の受給資格を満たし、かつ厚生年金に1カ月以上加入した人は、65歳から厚生年金が支給されます。

年金額は、平均標準報酬月額に一定の乗率と、被保険者月数をかけて算出されます。

 

2000年の年金改正により、2013年度から2025年度にかけて、支給開始年齢が60歳から65歳へ段階的に引き上げられています。

男性は1961年4月2日以降生まれ、女性は1966年4月2日以降生まれの人から、支給開始年齢が65歳になります。

老齢厚生年金の年金額の計算方法

老齢厚生年金額=報酬比例部分① + 経過的加算② ※平成31年度額

 

①報酬比例部分(A+B)

A:平成15年3月までの被保険者期間分

平均標準報酬月額×生年月日に応じた乗率(9.5~7.125/1000)×被保険者月数

 

B:平成15年4月までの被保険者期間分

平均標準報酬月額×生年月日に応じた乗率(7.308~5.481/1000)×被保険者月数

 

②経過的加算(20歳前、60歳以後に厚生年金に加入した期間の基礎年金相当額)

1,626円×厚生年金加入月数(上限480月)-780,100円×厚生年金加入月数(20歳~60歳に限る)÷480月

加給年金

加給年金

老齢厚生年金の受給権を取得したときに、扶養している配偶者や子供がいる場合に、以下の条件を満たすと加算される年金です。

 

 ①受給権者

・厚生年金保険加入期間が20年以上ある

・受給権を取得した時点で、次の条件を満たす生計を維持している配偶者、子がいること。

 ②配偶者・子の条件

・65歳未満の配偶者(事実婚を含む)

※被保険者期間が20年以上の老齢厚生年金や退職共済年金、障害年金を受給する場合は、加給年金の支給は停止される

・18歳到達年度の末日までの子(または1級・2級の障害がある20歳未満の子)

・年収850万円未満または所得が655万5千円未満であること。

 

配偶者が65歳になると加給年金は受給できなくなります。

そのかわりに配偶者の年金に生年月日に応じた額が加算される振替加算という制度がありますが、昭和41年4月2日以降生まれの人は振替加算は受給できません。

老齢厚生年金の受給権を取得したときに、扶養している配偶者や子供がいる場合に、以下の条件を満たすと加算される年金です。

 

①受給権者

・厚生年金保険加入期間が20年以上ある

・受給権を取得した時点で、次の条件を満たす生計を維持している配偶者、子がいること。

 

②配偶者・子の条件

・65歳未満の配偶者(事実婚を含む)

※被保険者期間が20年以上の老齢厚生年金や退職共済年金、障害年金を受給する場合は、加給年金の支給は停止される

・18歳到達年度の末日までの子(または1級・2級の障害がある20歳未満の子)

・年収850万円未満または所得が655万5千円未満であること。

 

配偶者が65歳になると加給年金は受給できなくなります。

そのかわりに配偶者の年金に生年月日に応じた額が加算される振替加算という制度がありますが、昭和41年4月2日以降生まれの人は振替加算は受給できません。

加給年金の額

 対象者  加給年金額(年額)  年齢制限
 配偶者  224,500円  65歳未満
 1人目・2人目の子  各224,500円  18歳到達年度の末日まで
 3人目以降の子  各224,500円   18歳到達年度の末日まで

老齢厚生年金の繰り上げ・繰り下げ

老齢厚生年金も老齢基礎年金と同じように繰り上げ・繰り下げが選択できます。

 

老齢厚生年金の繰上げ支給の請求にあたっては以下の注意点があります。

1.年金は1カ月繰り上げるごとに0.5%減額となります。

2.老齢基礎年金も同時に繰上げ請求をしなければなりません。

 

また繰り下げを請求する場合には、以下の注意点があります。

1.加給年金額は繰下げをしても増額(1カ月繰り下げるごとに0.7%)されません。

2.在職支給停止に相当する額は繰下げ支給の割り増しの対象とはなりません。

3.遺族年金や障害年金の受給権者は、年金を繰下げることはできません。

 

在職老齢年金

在職老齢年金

在職老齢年金とは、厚生年金受給者のうち、賃金と年金の合計月額が一定額を超える人は、年金の一部または全部が支給停止となる制度です。

加給年金額を除いた老齢厚生年金の月額(基本月額)と総報酬月額相当額の合計が、64歳までなら28万円、65歳以上なら47万円を超える人が対象になります。

※(その月の標準報酬月額)+(その月以前1年間の標準賞与額)÷12

 

【64歳まで】

基本月額28万円以下→総報酬月額相当額47万円以下①、総報酬月額相当額47万円超②

基本月額28万円超→総報酬月額相当額47万円以下③、総報酬月額相当額47万円超④

 

①(基本月額+総報酬月額相当額-28万円)×1/2

②(47万円+基本月額-28万円)×1/2+(総報酬月額相当額-47万円)

③総報酬月額相当額×1/2

④(47万円×1/2)+(総報酬月額相当額-47万円)

 

【65歳以上】

①基本月額と総報酬月額相当額の合計額が46万円以下→全額支給

②基本月額と総報酬月額相当額の合計額が46万円超→基本月額−(基本月額+総報酬月額相当額−46万円)÷2

 

2019年の骨太の方針や成長戦略実行計画では、在職老齢年金について、審議会での議論を経て速やかに見直し(廃止)を行うことが盛り込まれています。