ローンを新しい金融機関のローンに借り換え、金利や融資の期間を見直すことにより月々の支払いを減額させることができます。
アパートローンの借り換えは、金融機関ごとに審査基準や評価方法が異なるため、金融機関の選択が難しいということがあります。
そのため、アパートローンの借り換えは、住宅ローンの借り換えと異なり専門的な知識が必要になります。
アパートローンは、不動産賃貸業のための事業資金を借りています。
住宅ローンの借り換えでは、金利負担の軽減や支払額の減額などが目的となりますが、事業的な面の強いアパートローンは、借り換えのポイントが軽減や減額だけではなくなります。
一般的には、残債の額をそのまま借り換えます。
しかし、事業的な面があるアパートローンでは他の要因も検討します。
物件の担保価値に余裕があれば借入額を増やして建物のバリューアップを検討することもできます。
有利な条件で融資を受けることができるなら複数のアパートローンを一本化することもできます。
現在のアパートローンとの金利差や返済期間の長短を検討します。
金利が低いからといって借り換えをしても、返済期間が短くなって、結果として月々の負担が増えてしまうことがあります。
事業計画上、早めにローンを返済したい場合には、あえて低金利で返済を短期化することも検討されます。
新規の融資先への事務手数料や保証料以外にも、既存の融資先への繰り上げ返済手数料や登記費用など様々な費用がかかります。
一定期間以内の借り換えにペナルティーを設けている金融機関もありますので、事前に確認が必要です。
一般的には借り換えによる削減効果よりも諸費用が多ければ、借り換えをする意味はなくなってしまいます。
・ローン残高が1,000万円以上
・ローン期間が10年以上
・現在の金利が2%以上
・既存ローンの直近12か月の返済に遅延がないこと
・各種税金の延滞や差押えがないこと
アパートローンの融資は住宅ローンと違って自宅を購入する「消費者」への融資ではなく、不動産賃貸業をしている経営者への事業融資です。
不動産賃貸業は収入元は家賃収入です。
家賃をあげることは難しいですから収支を改善するには支出を減らすことが検討されます。
事業への融資ですから当然審査は厳しいですが、成功した場合は得られるメリットが大きいので検討してみてはいかがでしょうか。
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不動産専門FP事務所
YKファイナンシャルプランニングオフィス